REBOOT COFFEEBAR TAKASAKI

Taste Like : Apricot, Cherry, Peach, High Acidity, Juicy
Process : Decaf 87% with Mosto
Variety : Caturra
Region : Pitalito
Altitude : 1,770m
Producer : Oscar Fernando Hernández / Finca Los Nogales


Los Nogales
コロンビア・フイラ県ブリュセラスに位置するロス・ノガレス農園は、三代にわたり革新を続けてきた名門農園です。1940年代に創設され、二代目リカウルテ・ヘルナンデス氏がカップ・オブ・エクセレンスで優勝したことで、その名を一躍世界に広めました。
現在は三代目のオスカー・フェルナンド・ヘルナンデス氏が農園を率い、テロワールを尊重しながらも、新しい品種や精製技術を積極的に取り入れています。ティピカやカスティージョといった伝統的な品種に加え、ゲイシャやスーダン・ルメなどの希少品種も栽培され、科学的知見と情熱を掛け合わせた独自のアプローチによって、多彩で個性的なコーヒーを生み出しています。
その革新性を象徴する取り組みのひとつがmosto（モスト）プロセスです。モストとは、コーヒーチェリー＝コーヒーの果皮、果肉の果汁を指し、糖分や酵母を豊富に含む天然の発酵液です。
ロス・ノガレス農園ではこのモストを発酵に再利用することで、果実感や酸の複雑さを増幅させ、風味に奥行きを与えています。この技術は特にデカフェに応用され、大きな成果をあげています。

Decaf with mosto
収穫したチェリーはまず厳しく選別され、24時間の予備発酵を経て水洗いされます。その後アフリカンベッドで乾燥させ、通常ならパーチメント（殻）付きのまま保管するところを、あえてパーチメントを外し、生豆の状態にします。その生豆を40度のお湯に4時間ずつ、2回浸けることで、やさしくカフェインを取り除きます。
さらにここで、mostoを加え、24時間の浸漬を行います。このモストが、普通のデカフェにはない果実感や複雑な風味を生み出します。浸漬が終わった豆は丁寧に洗浄され、5日間かけて乾
燥されます。
こうして仕上がった一杯は、ストーンフルーツやチェリーを思わせる鮮やかな酸味と甘味とジューシーさにあふれ、発酵由来の奥行きある風味も感じられます。一般的なデカフェにありがちな“物足りなさ”とはまったく異なり、むしろ華やかで個性豊かな味わいを持つ特別なコーヒーです。